日めくりに祈る   byA
老舗和菓子屋からカレンダーをもらった。
我が家では数十年ぶりの大きな日めくり。
部屋にはお気に入りのカレンダーが、所狭しと飾られているのに、また増やそうとしている。
主人が、「カレンダーの部屋か」と笑う。
掃除も終わった年の暮れ。
定番のカレンダーたちは慣れたように定位置に落ち着き、新入りの日めくりは、少し緊張したようなおももちで新年を待つ。
元日の朝。新鮮な気持ちで日めくりをめくる。
「元日」の文字に身が引き締まる。
自然と手を合わせ、今日の無事を祈る。
そんな神々しさが日めくりにはある。
ドラマ「寺内貫太郎一家」にも日めくりが出てきた。
頑固な貫太郎も手を合わせ、家族の幸せを祈っていた。
我が家の祖母も父も同じように、長い時間、頭を垂れていた後ろ姿が昭和にはあった。
2026年、令和も8年目を迎えた。
時間も日にちもスマホに頼る時代。
さすがにスマホに手を合わないが、意外に柔軟な神様の世界は、さっさとデジタルに住処を変えているのだろうか。
お賽銭も「PayPay」と甲高い声で応える。
そんなライトな時代でも、人々の新年の願いに変わりはない。
今年も平穏無事でありますように。